為替のレートポイントをさぐれ!スワップ派のつぶやき

短期的過熱感

週末の米雇用統計の結果に、ドル円は一時2005年1月の101.67円の安値を割り込み、101.50円近辺にあった大量にストップロスをつけたものの、為替市場の短期的なドルショートが溜まっていたこともあり、経済指標発表後に一時103円台まで買い戻しが入るなど、相当悪い米国雇用統計の結果にも関わらず、ドルの下落は限定的だった。ユーロドルは1.50ドルを越えてから順調に値を伸ばし続けてきたが、米国雇用統計の結果にも対してもユーロ上昇は限定的であり、かえってその後のユーロ売りの拍車がかかっていることから、短期的には相当ドル売りポジションが溜まっている可能性がある。ただし、週末に発表されているIMMポジションによると、先週火曜日時点の円買いポジションが9万4千コントラクトと伸びる中で円売りポジションも徐々に伸びつつあり、ネットでは円買いポジションが5万6千コントラクトと今年2月とほぼ同等であり、思ったほどの伸びは見せていない。

 

ユーロドルやその他通貨でも、目立った形でドル売りが増加している訳ではなく、週末の動きはあくまでも短期的なポジション調整の動きとして考えるべきと思われる。1.45ドル台ではかなり目立っていた欧州政府筋からのユーロ高懸念発言も最近はぱったりと無くなっていたが、1.50ドルをあっさりと越えてからは欧州政府筋からはユーロ高懸念として、中銀筋からはドル安懸念発言として、徐々に聞かれるようになりつつある。ユーロだけではなく、スイスフラン・豪ドル・NZドルなど、史上最高値を更新する通貨が多く、また通貨だけではなく、原油・貴金属・穀物など資源価格の上昇など、米国の不信任の如く多くの価格が上昇を続けており、数年前まで進んでいた世界的デフレ傾向の反動と思われるような急激な流れとなりつつある。

 

日本以外の主要各国はドル資産からの逃避を徐々に行っており、大きな流れの中での米国一局体制は既に終わりを告げたといえるが、あまりに急激な動きについては各国中銀もドル資産からの逃避が遅れることによる景気への影響が大きいことから、ドルの防衛を行わざるを得ない状況といえるのではないか。その意味では短期的に各国中央銀行によるドル防衛策についての論議が交わされる土壌が出来つつあるように見える。また、日本においては新聞などの論調のとおり、この世界景気の曲がり角に至っても重責である中央銀行総裁の決定すらできないでいること自体があまりにレベルが低く、世界から見れば悲いかな円は買う通貨として見られないのかもしれない。

 

今週に限った短期的な市場の見方としては週末に控える米消費者物価指数、ミシガン大消費者信頼感指数を前にして週前半はドルの買い戻しが先行、来週19日に予定されているFOMCを見越して再度ドル売りが強まるのではないだろうか。もっともドル買戻しが入ったとしても、本邦期末に向けた外貨両替などによる輸出のドル売りや売り遅れた向きのドル売りなどが、ドル戻りの要所でオーダーとして存在しており、ドルの買い戻しは限定的となる可能性は高いと言える。また、波乱材料として株式市場が挙げられ、米ダウ平均株価が1/22の安値11,634ドル、日経平均は同日の12,572円を割り込むと更なる下落につながる可能性が高いといえる。また、最近の動向としては「株下落=円買い」となることが多いことから、株式市場の下落に勢いが付くと期末を前にしてドル円で100円を割り込むようなステージも考えられる。短期的な調整局面の可能性は高いものの、トレンドはドル安方向であることを考えれば、戻りドル売りの姿勢はキープするべきかと思われる。

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